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ルーツをたどって

この本だけでは到底無理なことではありますが、ほんの少しでも自分のルーツが探れればと。
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「建築・経験とモラル」  網戸武夫
網戸氏は僕の師である根岸さんの師。

辿っていくと、
根岸正典 → 網戸武夫 → 久米権九郎・中村順平 → 中條精一郎・曽禰達蔵 → ジョサイア・コンドル
自分がこの末端にいることが信じられない、錚々たる建築家の方々。

本の内容は、網戸氏の半生が語られているのですが、この錚々たる建築家の建築に対する姿勢が一言では言い表せないほど本当に真摯であるということが窺えます。
建築のモラル、建築家としてのモラルに対して非常に深く考えなければならないと思わせてくれる良い一冊でした。

この前のオープンアトリエのスライド会の最後にも話をしたのですが、印象に残っている言葉があります。

建 築 と い う 芸 術 の 創 作 と は

造 物 主 の 創 造 し た 自 然 界 の 在 り 方 の 中 に 於 け る

そ の 一 存 在 物 た ら ん と 追 及 す る 行 為

即 ち 神 に 近 づ か ん と す る 努 力 の 一 切 で あ る


神が創る自然や摂理のように造物、建築を創らなければならないということ。
造物を存在させるという行為にどれだけの重い責任を感じられるか。

建築家だけではなく、施工者、施主にもこの責任の重さが感じられるようになったとき、良い日本の風景が生まれるのかもしれない・・・。


早田雄次郎建築設計事務所
Yujiro Hayata Architect & Associates
171-0031 東京都豊島区目白3-8-6
HP : http://y-hayata.com/
by hayata-atelier | 2014-03-07 14:37 | 建築 | Comments(0)